ど小っちゃい花(ヒメヤブラン、コケオトギリ、ハシカグサ)

ものすごく小さいことを、故郷の三河では「ど小(ち)っちゃい」って言います。
「どでかい」の反対語、と言っていいでしょう。
ちなみに、三河では、強調する接頭語の「ど」を、標準語より広い範囲で使います。ど浅い、どきれい、どとろい、など。

サワギキョウを見に行った日、ちょっと寄り道をして、田んぼの脇で、とても小っちゃい花(ど小っちゃい花)を見てきました。

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ひとつめは、ヒメヤブラン。
花の直径は7~8mmほど。田んぼ道を歩いていたら、足もとにありました。踏んでしまいそう(もしかして、踏んでいたかも?)。

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細長いのがヒメヤブランの葉です。
ふつうに、どこにでもあるのですが、小さすぎて見落としてしまう花です。
何かの花を探してたら、たまたま見つけた、なんてことが多いです。

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ふたつめは、コケオトギリ。
小さなヒメヤブランの花を撮っていて、その少し先に目線をやると、これまた小さな黄色い花がありました。
花の直径は5~6mmほどでしょうか。

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これも、地面近くに目線を落とさないと、見過ごしてしまう花です。
本当に、その名のごとく、苔のように小さいです。

※コケオトギリによく似た仲間でヒメオトギリがあり、見分けはなかなか難しいのですが、かなり小さかったことと、がく片が尖っていないので、コケオトギリと判断しました。

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みっつめはハシカグサ。
ヒメヤブラン、コケオトギリを撮ってたら、おやおや、これまた、小っちゃな花を発見。
花の直径は、2~3mmほどです。

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その場では名前を思い出せず、帰ってから、アカネ科の仲間、ハシカグサと判明しました。
麻疹草とは妙な名前です。由来は「葉が乾いて赤褐色に変わる様子がはしかににている」などとありましたが、どうも後付け臭い。

その他、近くで見た、小さめの花。

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ヘクソカズラが、元気に、フェンスに絡んでました。
最近、シカやイノシシから田畑を守るためのフェンスが増えましたが、そこに絡んでるヘクソカズラをよく見ます。

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道ばたに、ママコナが咲いていました。

ヘクソカズラもママコナも小さな花ですが(どちらも、花の長さが1~2cmほど)、上の3種の極小の花を見た後では、大きく見えました。

<終わり>

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サワギキョウ、ピーク手前

今週は、日本中、台風10号に翻弄された一週間でした。
たぶん、私もその一人です。

本当は、サワギキョウは、9月の頭ごろ、様子を見に行くつもりでした。
でも、台風が月末に来そうだったので、台風が来てしまったら、背の高いサワギキョウは傷んでしまいそう。
その前の金曜日(8月30日)に行くことにしました。

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サワギキョウのピークは、9月中頃と思いますが、思ったより、咲いていました。

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この日は朝から日が射しています。

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沢沿いなどに咲くキキョウの仲間なので、サワギキョウ。
しかし、花の形は、キキョウとは全然ちがって、おもしろい形をしています。

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改めて見ると、こんなに背が高かったっけ?って思うほど高く伸びてます。

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1本、2本だとちょっと寂しい感じですが、これだけ林立すると、賑やかですね。

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強い日差しに照らされた、不思議な形の花。

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ピークと思われる半月後くらいに、また、訪れたいと思います。
どのくらい咲いているか、楽しみです。

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サワヒヨドリのつぼみがだいぶ膨らんでいました。
半月後には、こちらも満開になってることでしょう。

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近くに、ミソハギも咲いていました。

<続く>

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夏の住宅街、河川敷(ヤブガラシ、アレチハナガサ、他)

日付は前後しますが、お盆のころ、自宅の近所と、淀川の河川敷で、花散策しました。
散歩みたいなものだったで、小型のカメラGR IIIで撮りました。

コロナ禍以降、盆、正月をずらして帰省しています。
なので、今年のお盆も、自宅。あまりの暑さに、部屋を出るのも嫌になりますが、少しは動かないと運動不足になりそうで、夕方、買い物のついでに、最寄りの神社まで散歩しました。

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神社の林のエノキ。橙色の実をたくさんつけていました。
ケヤキ、エノキ、エゴノキ、ニレ(ハルニレ、アキニレ)あたりの見分けが、苦手です。
有名な木なのに、目の前にある木、どれだっけ?となってしまう。
ちがいを覚えるためには、たくさん見てゆくしかないのでしょうね。

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歩道のフェンスなど、あちこちに絡んでいるのは、ヤブガラシ。

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地味ですが、ユニークな花です。

近所を散策した翌日は大阪まで出ましたが、ちょっと寄り道して、淀川の河川敷を散策。
お昼前でしたが、もう、うんざりするほど暑かった。

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目立っていたのは、帰化植物のアレチハナガサ。
この花を見るようになったのは、20年ちょっと前くらいからでしょうか。

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おもしろい形の花ですが、帰化植物だという頭で見てしまうため、侵略者(エイリアン)のように見えてしまいます。

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でも、過酷な環境で生きていけるようなので、考えようによっては、ありがたい植物なのかもしれません。

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草むらの中で、ちらほら、ヒルガオが咲いていました。

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ツユクサも、頑張って咲いていました(別に、頑張ってないのでしょうが、そう見えました)。

おまけ。

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地下鉄御堂筋線の鉄橋の下。
こういう場所には定番の落書きと、線路の隙間から射す光模様。

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淀川の景色。
何本もの棒が立っていたけど、何なのでしょう。

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天神天満阿波踊りxレンズベビーomni

8月25日(日)は、今年で第12回を迎える、天神天満阿波踊りがありました(→ 天神天満阿波踊り公式サイト)。
このイベントを、レンズベビーで撮ろう!というカメラの東光堂さん主催の撮影会があり、参加してきました。

使った機材は、レンズベビーomni(オムニ)。
特殊なフィルタをレンズの前に装着して、特殊効果を楽しもうというものです(→ レンズベビーomni公式サイト)。

お昼前は、天満橋のモール前と川沿いで、阿波踊り。
阿波踊りだから、徳島からメンバーが来ているのかと思いきや、大阪、京都、神戸に、阿波踊り「連」が幾つもあるのですね。

川沿いの阿波踊り。ここで踊るのは、今年が初めてらしいです。
屈折系のフィルタを2個装着。これらのフィルタは、日差しによって強く屈折や反射をして、おもしろい写真が撮れました。

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決め!

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この時は、ちょっと陰って、控えめなフィルタの効果。

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再び日差し。足がいっぱい。

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増殖?人もいっぱい。

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影分身?

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阿波踊り、天に昇る?

たくさん撮って、めちゃ暑くて、お昼前なのに、すでに疲れた~。

ランチ休憩後、午後は、天神橋筋商店街を練り歩く、阿波踊りの撮影に。

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道すがらの一枚。
何気ない街撮りでも、おもしろい写真が撮れそうですね。

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午後は、虹色が出るフィルタで、七色射す阿波踊り。

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アーケード街での撮影は、見物客も多く、アングルやタイミングが難しい。
そして、日陰にもかかわらず、暑い!

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ひととおり撮影後、ふと前を見たら、西表の物産のお店?にシークワーサーシャーベットが。生き返りました。
写真は、少し食べてから、撮らなくちゃと気づいて、撮った写真です。本当は、もっと、盛りがいいですよ(お店の名誉のために)。

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夏終盤:丹後の海岸(ハマゴウ、トウテイラン、他)

シカの食害がひどくて、少し悲しくなった丹後の山の花たちでしたが、気を取り直して、海岸の花たちの散策に向かいました。

丹後の海岸も、昨年、大規模な火事があり、環境が変わっています。
でも、海岸の火事は、何年かに一度は起こることなので、今は焼け焦げた木々が林立していますが、また、元の植生に戻ってゆくものと思います。

夏の終わりごろは、海岸の花も、ちょっと少ない時期です。
まずは、ハマナスの真っ赤な実を見ようと思ったのですが…

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遅い花が咲いていたものの、真っ赤な丸い実は、一つも見当たりませんでした。
猛暑のせいで、実を付けられなかったのでしょうか。

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ハマベノギクも、花が少なかったです。
というより、見かける個体数がとても少なかった。
火事の影響はないと思うので、これも、猛暑のせいでしょうか。

一番たくさん咲いていたのは、ハマゴウでした。

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あちこちで、地に枝を這わせ、ところどころ、花を咲かせていました。
初夏から秋にかけて、長い間咲き続けます。

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こう見えても、木本なのです。
地を這う幹の部分は、砂浜に埋もれていることも多くて、一見、草のように見えます。

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道路のアスファルトで枝を伸ばしていたハマゴウ。
もしかして、今後、だんだん海岸から、内陸に進出していくのでしょうか?

トウテイランは、ピークを過ぎていました。

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多くは実になっていて、やっと、穂の先の方に花を付けていた、トウテイラン。

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と思ったら、ちょうど花盛りの個体もありました。
トウテイランも、割と花期が長いようです。

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砂浜をバックにした、海岸の花らしい写真。
なかなか都合のいい位置に咲いてくれてなくて、このように、海岸をバックにできる構図は、案外、難しいんですよね。

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台風の影響か、うねりの波が高かった、丹後の海岸。
浜辺には、釣り人らしき人が、ふたりほどでした。

<終わり>

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夏終盤:丹後の山・悲しきダンドボロギク

丹後半島の山をドライブして、木の花や実は見かけるのですが、草の花や実をほとんど見ませんでした。
いくら、夏から秋の端境期とはいえ、あまりにも少ない。
見るのは、ダンドボロギクばかりでした。

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昭和の初めごろ、愛知県の段戸山で見つかったため、ダンドボロギクの名がつきましたが、帰化植物です。

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咲いているのかいないのかわからないようなみすぼらしい花をつけるので、ボロギクというかわいそうな名が付けられました。

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こちらは、つぼみ。なんか、サラダで食べると美味しそうに写ってますが、おいしくないでしょうね。

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ダンドボロギクは、裸地に真っ先に入りこむ、パイオニア植物です。
裸地になるのは、土砂崩れ、道路工事の後などですが、もう一つ、シカなど動物が頻繁に行き来して、草を食べてしまうことでも、裸地になります。

この写真の場所は、3年前の10月、アキチョウジが大きな群落を作って咲いていました。その様子がこちら
8月頃には、花は咲いてなくても、アキチョウジの葉がいちめんに茂っていていいはずです。
それが、こんな様子。シカが行き来して踏み荒らし、生えていた草をことごとく食べてしまったのです。
ダンドボロギクの撮影中も、ピッ!というシカの警戒音がしたので、向かいの谷を見やると、数頭のシカが歩いていました。

ここの斜面は、春には、ニリンソウ、イチリンソウ、ヤマルリソウ、ミヤマキケマンが咲く美しい場所でしたが、今年の春に訪れた時は、土砂が崩れ、これらの花も、あるにはあったものの、とてもみすぼらしい状況でした。
水害で土砂が崩れた跡が残っていたのかと、その時は思ったのですが、ちがうようです。シカのせいです。
かなりの急斜面ですが、シカが行き来して土砂を落とし、生えている草を食べてしまっていたのです。

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ダンドボロギクは、何も悪くありません。
裸地ができたので、習性に従って、入り込んだだけです。
そして、シカが食べないので、あちこちで、群生を作りつつあります。

何事もなければ、他の草が入り込むに従って、ダンドボロギクは消えていきます。
いつかは、再び、アキチョウジの群落などもできるでしょう。
でも、シカがいると、常にシカの食圧がかかって、ダンドボロギク群落が維持されるばかりです。

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冠毛にくるまれた実ができています。なかなかかわいい姿です。
この冠毛で、種が風に乗って、裸地に落ちると、そこに芽を出します。

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こちらは、たくさんの実がついていました。綿毛のような白い冠毛が、花のようにも見えます。

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種をいっぱいくっつけた、蜘蛛の巣がありました。
クモにとっては、いい迷惑?

丹後半島の山には、これまでは、あまりシカはいなかったと思うのですが、とうとう、入り込んできたようです。
関西に越してきて30年あまり。時おり丹後半島に出かけて、季節ごとに咲く美しい花を見るのを楽しみにしていましたが、この先、どうなってゆくのか。
少し、悲しい気持ちです。


ここ30年ほどで、急速に広がったシカの食害。
被害にあっている地域では、林床の草が消え、カタクリ、ニッコウキスゲ、キレンゲショウマなどの人気の花の群落も、多くが消滅しました(その後、囲いを作ることで、復活しているところもありますが)。

いったい、なぜ、こんな状況になっているのか、ときどき、考えを巡らせるのですが、答えが見つかりません。
一説には、第二次大戦前は、軍用のシカ革のためにたくさんのシカが狩られ、数が減っていたのが、戦後、狩られることがなくなって数が増えたからだ、とも言われています。
だとしたら、明治時代はどうだったのか?江戸時代は、それよりもっと前の時代はどうだったのか?
そんなにたくさんのシカが狩られていたとも思えません。でも、今より、はるかに豊かに、いろんな草花が各地に咲いていたのは、残されている文献や絵画などを見れば、明らかです。

シカを駆除しないと、以前のような植生は復活しないのか?
もしかしたら、シカが増えたり減ったりするには周期があって、ある時点からシカが減り始め、植生が復元していくのか?
私は、いずれ、シカが減少の周期に入って、植生が復活することを、密かに期待しています。

<続く>

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夏終盤:丹後の山(ヌルデ、タラ、他)

いつまでも暑く、家を出るのも嫌になります。
だからといって、閉じこもってばっかりでは、体や心の中に、何かが溜まってくる感じです。

というわけで、8月21日、丹後の方に日帰りドライブの植物散策に行ってきました。
まずは、山の花から。

この日は、よく晴れていましたが、丹後の山は、雲が湧きやすいようで、林道を走っている間は、陽が射したり、陰ったりしていました。

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ところどころで、泡を吹いたようなクリーム色の花が咲いています。
車を止めて見てみると、ヌルデでした。

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ウルシの仲間のヌルデは、葉っぱの軸にヒレのような翼が特徴。
見た目は毒々しいですが、ウルシほどはかぶれないようです。とはいえ、うかつに触らないことに越したことはないですが。

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地味な色合いの細かい花が、いっぱい咲いています。

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ツンと尖った花の姿が、夏空に映えます。

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こちらも、似たような細かい花。タラノキの花です。

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大きく展開した花が、上向きに咲いています。

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ヌルデの花より、少し緑がかった花ですね。

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上向きに、たくさんの花を付けています。
山の中では、かなり目立つ存在です。

ヌルデやタラノキの花を見て気づいたのですが、夏ごろに咲く木の花は、こんな風に、クリーム系の細かい花をたくさん付けるものが多いです。
緑一色の夏の山では、それほどカラフルな色の花を咲かせなくても十分目立つ、ということなんでしょうか。

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車から降りると、サンショウの匂いが漂っていました。上を見ると、大きなカラスザンショウの木がありました。
花が終わって、若い実になりかけているようです。

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クマシデも、若い実を付けていました。

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ウリハダカエデもまた、若い実が生っています。
猛暑のせいでしょうか、一部の葉が赤くなっています。

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本当は、こんな時期に葉が赤くなってはいけないのでしょうが、でも、見た目にはきれいでした。

おまけ。
緑色のセンターライン?

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道の真ん中の舗装の隙間から、列をなして生えた草が、あたかも、センターラインのようでした。

<続く>

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夏の終わり、秋の気配(アキノタムラソウ、オトコゼリ、他)

台風の影響もあって、ここのところ、曇りの日が続いています。
朝、ベランダに出た時のクマゼミの声も数が減り、力ない感じです。
暑かった、本当に暑かった今年の夏も、ようやく、終わる気配がしてきました。

休耕田沿いの散策路を歩くと、夏から秋へ向かう季節の花たちが咲いていました。

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キンミズヒキが伸びて咲いています。
絡んでいるのはヤマノイモ?

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土手には、背の低い、アキノタムラソウがたくさん咲いていました。

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草刈りされても、茎をのばして花を咲かせる、たくましい花です。

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細長い茎に、金平糖のような実をいっぱいつけた、小さな黄色い花。
キツネノボタンかと思ったのですが、今ごろ花が咲いているのも変だし、背が高く伸びて咲くのも変。
これは、オトコゼリという花のようです。

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名前にセリと付いていますが、キツネノボタンやウマノアシガタ(キンポウゲ)に近い仲間です。
実の形は、キツネノボタンそっくり。

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花は、キツネノボタンより、ちょっと小ぶり。

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葉っぱの形がセリ(芹)に似て、食用にならないので、男芹だそうです。
なんと、オトコ(男)は、食用にならないことを表す接頭語だったんですね。知りませんでした。
他に、ヨモギににて食用にならないオトコヨモギ、というのがあります。

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オトコゼリ、かなり密集していました。

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オトコゼリの傍らでは、サワヒヨドリが咲き始め。

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湿田跡には、サワギキョウが咲き出していました。
まだ、気の早い株が、ちらほら咲いている程度。
あと半月~一か月後に満開を迎えると思います。
去年は、ピークを見逃したサワギキョウなので、今年は、満開の姿を見なくては!

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里山の夏の花たち

兵庫県但馬あたりの、花散策ドライブ。
最後に、この日見た、その他の、いろんな夏の花たちです。

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道ばたに咲いていたオミナエシ。

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こちらはオトコエシ。オミナエシと同じ仲間の花です。
名の由来は、一説には、黄色い花を粟の飯に見立てて、女性が食べる飯だからおみな飯、訛ってオミナエシ。白い花を米の飯に見立てて、男性が食べる飯だからおとこ飯、訛ってオトコエシ(諸説あり)。
今なら、完全にセクハラですね。

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ヘクソカズラはあちこちで見ます。

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ヌスビトハギの花と実。

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ヤマノイモの花。

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道から見下ろす位置にクサギが咲いていました。

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ヤマニガナの黄色い花。
長い茎の先に、小さな花を咲かせます。

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キブシの実が生っていました。
春先に咲く花の姿そのままに、実になるんですね。
(→ キブシの花はこちら

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カラスウリの花が、何とか咲き残っていました。
夕方から咲き始めて、朝にはしぼんでしまう一日花ですが、日陰だったためか、11時にも関わらず、美しいレースの花びらがしぼまずにいました。

真夏でも、里山では、意外と多くの花が咲いています。

<終わり>




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フシグロセンノウ

兵庫県但馬あたりの、花散策ドライブの続きです。

木陰に、鮮やかな赤橙色の花が点々と。

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フシグロセンノウの花です。

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ナデシコ科のフシグロセンノウ。
夏の時期、まるで、蛍光色のような橙色の花を咲かせます。

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木陰の中で、光を放つようです。

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また、別の群生がありました。
これだけまとまって咲いているのを見るのは、たぶん、初めてです。

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ミズヒキの実と、赤さの競演。

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露出は、全体的にアンダー寄りです。
明るめにすると、抜けたような花の色になって、鮮烈さが伝わりません。

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夏の野山に咲く花には、橙色系の花がけっこうあります。
フシグロセンノウ以外に、オニユリ、ヤブカンゾウ、キツネノカミソリ、ヒメヒオウギズイセン、など。
春や秋には、橙色の花は少ないです。緑色で溢れる夏には橙色の花が目立つから、なんでしょうか。

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この写真で、かろうじて、茎の節の部分が黒っぽくなっているのがわかりますでしょうか?
それが名の由来です。センノウの仲間で節が黒いので、節黒センノウ。
ちなみに、センノウ(仙翁)は、中国から京都の仙翁寺に伝わったとされる真っ赤な花で、中国ではすでに絶滅しているのだとか。
他に、〇〇センノウと名のつく花は日本に数種類ありますが、どれも赤系や真っ白な美しい花を咲かせ、また、どれも絶滅危惧種です。

<続く>



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